クラウドソーシングとは「発注者がオンラインで仕事を公開し、不特定多数のワーカー(個人・法人)に業務委託すること」です。
そして「クラウドソーシングを利用したいクライアントとワーカーをマッチングさせるサイト」を、「クラウドソーシングサイト」と呼びます。
オンライン上ですべての取引が完結できる仕事も数多く取り扱っていることから、在宅ワークや副業を探している方たちに人気のサービスとなっています。
また、フリーランスとして働く人達が仕事を探す際にもおすすめのサービスといえるでしょう。
しかしクラウドソーシングのサービスが複数あることから、どこのサービスに登録したらいいのか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
当記事では、数あるクラウドソーシングの中でもおすすめのサービスを厳選ピックアップ。
各社の特徴やおすすめポイントについても詳しく解説しています。
クラウドソーシング10選|各社の特徴やおすすめポイントも紹介
それでは以下内容を基準に、当編集部が厳選したおすすめのクラウドソーシング10選について、順番に紹介します。
各社の特徴やおすすめポイントについても紹介しているので、サービスを選ぶ際の参考にしてみてください。
クラウドソーシングを始めるならまず登録しておきたいCrowdWorks(クラウドワークス)
クラウドソーシングを始めるならまず登録しておきたいのがCrowdWorks(クラウドワークス)です。
主な特徴としては、日本最大級のクラウドソーシングで、仕事カテゴリ数も案件数も豊富だからですね。
扱っているジャンルは「データ入力」「システム開発」など、難易度が低いものから高度なものまで多数。
「特別なスキルがなくてもできる仕事」「スキマ時間でできる仕事」も多いので、初心者にもおすすめです。
ただ登録しているワーカーが多いので、人気の案件は競争率が高くなってしまう点はデメリット。
またまれに「極端に単価が低い案件」や「信頼に値しない案件」なども見られるため、仕事選びには注意が必要です。
扱っている仕事ジャンル | システム開発、アプリ・スマートフォン開発、ホームページ制作・Webデザイン、ECサイト・ネットショップ構築、デザイン、動画・映像・アニメーション、音楽・音響・ナレーション、ビジネス・マーケティング・企画、ライティング・記事作成 事務・カンタン作業、写真・画像、3D-CG制作、ネーミング・アイデア、翻訳・通訳サービス、製品設計・開発、相談アドバイス・暮らし・社会 |
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システム利用料(ワーカー側) | 5.5~22% |
おすすめポイント |
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Lancers(ランサーズ)も「初めてのクラウドソーシング」におすすめ
Lancers(ランサーズ)も「初めてのクラウドソーシング」におすすめのサイトです。
ランサーズも規模の大きなクラウドソーシングサイトとしての特徴を持っていて、案件数・ジャンル数が豊富だからですね。
サイトが使いやすく、以下のような機能があるのも安心できます。
- 疑問点をヘルプや利用者コミュニティで解決できる
- 認証・認定マークで優良なクライアントがわかる
- マークで適性単価案件がわかる
また専任エージェントが企業や仕事を紹介してくれる「Lancers Agent」というサービスも提供されており、仕事探しの方法がバラエティに富んでいるのも魅力。
案件に応募するのではなく、ランサー(ワーカー)がスキル出品して依頼を待つ方式での受注も可能です。
ただランサーズも「利用者が多く好条件の仕事は競争率が高くなる」「まれに悪質なクライアントがいる」点には注意しましょう。
扱っている仕事ジャンル | システム開発・運用、Web制作・Webデザイン、デザイン制作、ライティング・ネーミング、タスク・作業、写真・動画・ナレーション、翻訳・通訳サービス、事務・コンサル・専門職・その他、営業・マーケティング・企画・広報 |
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システム利用料(ランサー側) | 16.5% |
おすすめポイント |
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クローズド案件が魅力のCraudia(クラウディア)
クラウドソーシングでは、「クライアントが案件を公開して、ワーカーからの応募を待つ」のが一般的です。
しかしクラウディアはサイトに公開されない「クローズド案件」が魅力のクラウドソーシングが主な特徴となっています。
クラウディアでは「運営事務局がワーカーをスカウトし、直接仕事を依頼する案件」が多いからです。
運営事務局を通しているので悪質な案件はなく、長期的に依頼されることが多いので安定収入につながります。
なおクラウディアでは運営事務局が事前に案件の審査を行っているため、公開されている案件に応募する際も安心できます。
システム利用料が3~15%と低めに抑えられており、手取りが減りにくいのもクラウディアのメリット。
公開されている案件数はクラウドワークスやランサーズに比べると少ないですが、クローズドで高単価の案件を獲得したいなら、ぜひ登録してみてください。
扱っている仕事ジャンル | タスク・軽作業・事務、ライティング(記事作成)・翻訳、デザイン制作、システム開発・運用、Webサイト・HP制作、運用管理、写真・カメラ撮影、画像編集、動画制作、ネーミング・アイデア募集、カスタマーサポート、営業代行 |
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システム利用料(ワーカー側) | 3~15% |
おすすめポイント |
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「自分の納得できる価格」で取引したいならcoconala(ココナラ)
「クラウドソーシングの案件では稼げない」「クラウドソーシングは単価が低く、時給換算すると最低時給以下」といった口コミを見かけて、不安を感じている人もいるのではないでしょうか。
初心者の場合、「実績づくりのために、低単価の仕事でも我慢して受注する」というケースも多いのが現状です。
「自分の納得できる価格」で取引したいなら、coconala(ココナラ)がおすすめ。
ココナラの特徴として、「自分のスキル・経験を出品し、クライアントに購入してもらう」タイプのクラウドソーシングであり、スキルの販売価格を自分で設定できるからですね。
「スキルシェアサービス」「スキルマーケット」とも呼ばれます。
販売できるサービスが幅広く、「占い」「悩み相談」などユニークなスキルが出品可能なのもココナラのメリット。
ただ基本的には「依頼が入るのを待つ」スタイルになりますので、「いつまで経っても依頼が来ない」という状況になりやすい点には注意が必要です。
ココナラでコンスタントに依頼を受けたいなら、スキルを磨くのはもちろん、アピール・営業方法も工夫する必要があるでしょう。
扱っている仕事ジャンル | イラスト・漫画、デザイン、Webサイト制作・Webデザイン、動画・アニメーション・撮影、マーケティング・Web集客、音楽・ナレーション、ライティング・翻訳、ビジネス代行・コンサル・士業、IT・プログラミング・開発、占い、悩み相談・恋愛相談・話し相手、学習・就職・資格・コーチング、住まい・美容・生活・趣味、オンラインレッスン・アドバイス、マネー・副業・アフィリエイト |
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販売利用料(出品者側) | 22%※電話相談サービスは別体系 |
おすすめポイント |
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なおココナラによく似たサービスとしては「スキルクラウド」があります。
ココナラに登録したうえで「サブで使うサイトを探している」なら、スキルクラウドがおすすめです。
スマホひとつで始められるShufti(シュフティ)
クラウドソーシングで仕事をする場合、「パソコンは用意したほうがいい」と言われることが多いです。
パソコンだと作業効率がアップするからですね。
しかしShufti(シュフティ)はスマホひとつで始められるクラウドソーシング。
特徴としては、「簡単なデータ入力」「アンケート」「覆面調査」など、スマホさえあればできる案件が豊富だからです。
また「疑問点や困ったことがあれば、チャットや電話で事務局に相談できる」「事務局が承認した案件のみ掲載される」など、安心して仕事できるのもメリット。
報酬受け取り時に発生するシステム利用料も比較的安めに設定されています。
なおサービス名はシュフティで、サイトにも「主婦向け」と書かれていますが、主婦以外でも登録は可能です。
「簡単な仕事を探している」「パソコンは持っていない」という人なら、シュフティへの登録をおすすめします。
扱っている仕事ジャンル | データ入力・商品登録、ライティング、営業・カスタマーサポート・リサーチ、デザイン・写真・動画、Web制作・Webデザイン・開発、翻訳、インタビュー、覆面調査 |
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システム利用料(ワーカー側) | 10% |
おすすめポイント |
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語学力を生かしたいならConyac(コニャック)
語学力を生かしたい方におすすめのクラウドソーシングはConyac(コニャック)です。
コニャックの特徴としては、登録すると世界中のクライアントから仕事を受注できるからですね。
コニャックには翻訳や外国語でのカスタマーサポートなどの仕事が多いので、「語学特化型」に分類されることもあります。
実際コニャックは人力翻訳サービスも手掛けているので、翻訳の依頼に特化して受注しているフリーランサーも多いです。
しかし実際には「ライティング」「マーケティング」「プログラミング」など、幅広い仕事ジャンルが依頼されています。
語学力を生かして世界中のクライアントから受注したい人にはおすすめのクラウドソーシングです。
扱っている仕事ジャンル | Tech・プログラミング、デザイン、翻訳・ローカライズ、ライティング、マーケティング、法務・税務、労務・採用、デジタルコンテンツ制作、簡単作業 |
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システム利用料(フリーランサー側) | 11%(日本在住の場合) |
おすすめポイント |
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気軽にライティングしたいならShinobiライティング
Shinobiライティングはライティング・文章作成専門のクラウドソーシングです。
気軽にライティングへ挑戦したい方には、Shinobiライティングをおすすめします。
Shinobiライティングには以下のような特徴があるからです。
- 文字数が少ない案件多数
- プロジェクトへの応募は必要なく、募集されている案件を早い者勝ちで取得可能
- クライアントとのやりとりがない
- 記事投稿エディタで「キーワードのカウント」「誤字脱字チェック」などができる
早い者勝ちなので、「まだランサーズなどの総合型クラウドソーシングで案件を受注できる自信がない」という人でも案件獲得が見込めます。
また文字数が少ない案件も豊富なので、Shinobiライティングなら「できそう」と思える案件が見つかるでしょう。
ただし全体的に単価が低めなのはデメリット。
そのため「Shinobiライティングで自信をつけてから、他のクラウドソーシングサイトで高単価案件に応募する」といった使い方がおすすめです。
また作業時間に制限があるため、急かされるのが苦手な人には向きません。
扱っている仕事ジャンル | ライティング |
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システム利用料(ライター側) | なし |
おすすめポイント |
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翻訳スキルを活かしたいならGengo(ゲンゴ)
Gengo(ゲンゴ)は翻訳スキルを活かしたい人におすすめのクラウドソーシングです。
Gengoは翻訳特化型クラウドソーシング(人力翻訳)であり、幅広い言語ペアに対応している特徴を持っているからです。
そのため「日本語・英語」だけではなく、「日本語・韓国語」「日本語・中国語」などの翻訳スキルも生かせます。
Gengoは依頼の中から対応できるものを早い者勝ちで選ぶ方式なので、テストに合格すればすぐに仕事を始められます。
「在宅で翻訳スキルを活かして働きたい」という人は、Gengoに登録しておきましょう。
扱っている仕事ジャンル | 翻訳 |
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システム利用料(翻訳者側) | なし |
おすすめポイント |
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クリエイターなら登録しておきたいSKIMA(スキマ)
「イラストレーター」や「デザイナー」などのクリエイターならぜひ登録しておきたいのがSKIMA(スキマ)です。
主な特徴として、「イラスト」「デザイン」「モデリング」などのクリエイティブな仕事に特化したクラウドソーシングサービスだからですね。
文章系のお仕事では「小説」「シナリオ」などの取引が多くなっています。
なおスキマはクリエイターがスキルを出品しクライアントが購入してくれるのを待つ「スキルマーケット形式」のクラウドソーシングです。
そのため魅力的なスキルを出品して上手にアピールしないと、登録したのにまったくスキルが売れない可能性も。
スキマで受注したいなら、クライアントに見つけてもらえるようアピールにも気を配る必要があります。
扱っている仕事ジャンル | デザイン、キャラ販売、文章作成、占い、悩み相談、音楽制作、IT・プログラミング、Webマーケティング、グッズ制作、習い事 |
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システム利用料(クリエイター側) | 11~22% |
おすすめポイント |
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無料でイラスト販売したいならタノムノ
無料でイラストスキルを販売したいならタノムノがおすすめ。
タノムノではクライアントとクリエイター間の直接取引が可能で、システム手数料がかからない特徴を持っているためです。
5~20%前後のシステム利用料がなくなるのは、クリエイターにとってはメリットが大きいですね。
またタノムノのサイトから自分のSNSなどにクライアントを誘導できるので、ポートフォリオなどもじっくり見てもらえます。
「SNSや自前サイトでの集客が行き詰っている」「集客の窓口を広げたいが、お金がかかるのは困る」という方におすすめできます。
扱っている仕事ジャンル | イラスト制作、キャラクター制作、漫画・コミック制作、デザイン制作、モデリング制作 |
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システム利用料 | なし |
おすすめポイント |
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おすすめのクラウドソーシングを10社紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
できる限りわかりやすく伝わるように考えながら作成しましたが、なかには以下の理由のようにイマイチ選びきれない方もいるかもしれません。
- 10社もあるとどれを選べば良いかわからない
- これといった希望がないからピンと来ない
- 専門用語が多くてわかりづらかった
もし特にこだわりがないのであれば、「クラウドワークス」や「ランサーズ」といった大手クラウドソーシングからはじめてみてはいかがでしょうか。
また、運営事務局の手助けを借りたいのであれば、「クラウディア」がおすすめです。
続けて次の章では、クラウドソーシングの選び方についても解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
クラウドソーシングを選ぶ際のおすすめポイント3つ
クラウドソーシングを選ぶ際のおすすめポイントを3つ紹介します。
順番に解説していくので、選ぶ際の参考にしてみてください。
獲得したい仕事ジャンルの取り扱いがあるクラウドソーシングを選ぶ
まずは獲得したい仕事ジャンルの取り扱いがあるクラウドソーシングはピックアップしておきましょう。
クラウドソーシングによって、扱っている仕事ジャンルが異なるからですね。
例えばライティングをしたい人がイラスト特化型クラウドソーシングに登録しても、希望の案件は見つからないでしょう。
ライティングの仕事を探すなら、文章系の仕事が多い「総合型クラウドソーシング」と「ライティング特化型クラウドソーシング」を押さえておきましょう。
希望ジャンルごとにおすすめのクラウドソーシングの例をまとめましたので、参考にしてください。
ライティング |
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イラスト・デザイン |
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簡単作業 |
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翻訳 |
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IT・プログラミング |
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システム利用料・振込手数料が安いかどうかの金額面をチェックする
クラウドソーシングを利用する際には、システム利用料や振込手数料がかかります。
システム利用料 | 案件ごとの報酬から差し引かれる(無料~報酬の22%程度) |
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振込手数料 | クラウドソーシングで得た報酬を銀行口座に振り込む際にかかる(100~数百円程度) |
クラウドソーシング選びでは、システム利用料・振込手数料の金額もチェックしておきましょう。
システム利用料・振込手数料が安いクラウドソーシングほど、ワーカーの収入は増えるからです。
例えば1万円の案件を獲得した場合、システム利用料が10%か20%かで、手取り額には以下のような差がでます。
システム利用料 税込み20% |
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システム利用料 税込み10% |
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サポート体制が整っているクラウドソーシングを選ぶ
クラウドソーシング選びでは、サポート体制が整っているかどうかも重要です。
わからないことがあったり何かしらのトラブルが起きた際もサポートしてもらえることで、安心して仕事できるからです。
サポート体制・機能をチェックする際は、以下の点を確認しておきましょう。
- トラブルに巻き込まれたときに運営事務局が相談にのってくれるか
- 悪質な案件を排除する仕組みがあるか
- 仮払い制度があるか(報酬未払いを防ぐため)
- サイト上でメッセージ機能などが使えるか
クラウドソーシング利用がおすすめな5つの理由
クラウドソーシングは「副業」「フリーランス」「お小遣い稼ぎ」など、幅広い方におすすめできるサービスです。
クラウドソーシングがおすすめな理由を5つ紹介しますのでチェックしてみてください。
IT仕事が初心者・未経験者でもできる仕事が多くておすすめ
「クラウドソーシングで収入を得るには、ITや語学の専門知識・スキルが必要なのでは」と考える人もいるかもしれません。
しかしクラウドソーシングには、初心者や未経験者でもできる仕事が多くておすすめです。
クラウドソーシングサイト経由で依頼される仕事には、「量が多くて時間はかかるが、作業自体は単純な仕事」や「とにかく数を集めたい案件」も多いからです。
例えば「アンケート回答」「体験談・感想文の執筆」「データ入力」「商品登録」などであれば、特別なスキルのない初心者でも取り組めます。
クラウドソーシングで募集されることが多い仕事ジャンルを紹介します。
- アンケート
- 事務代行・データ入力
- ライティング
- ネーミング
- Web制作・Webデザイン
- 動画・画像編集
- 音楽・ナレーション制作
- デザイン・イラスト制作
- システム開発・運用
- 翻訳・通訳
- Webマーケティング・SNS運用代行
- コンサルティング
ほとんどのクラウドソーシングサイトでは、登録にあたっての審査やテストなどもないので、初心者でも問題なく利用開始できることでしょう。
キャリアチェンジのお試しができる
キャリアチェンジのお試しができるのも、クラウドソーシングのメリットです。
クラウドソーシングでは「これまでにまったく経験がない仕事」にも挑戦できるからですね。
例えば「エンジニアがライティングの案件に応募する」「看護師が趣味を生かしてイラストの仕事を請け負う」といったことも可能です。
クラウドソーシングでの仕事が軌道に乗れば、仕事に対しての自信をつけることにもつながります。
実績とそれに伴う自信を積み重ねるうちに、「本当に好きだったことをしたいから転職しよう」「フリーランスに転身しよう」といったキャリアチェンジに踏み出しやすくなることでしょう。
「実は、本業とは別にやりたいことがある」「キャリアチェンジを考えているけれど、いきなり転職やフリー転身するのはリスクが高い」と考えている方にも、クラウドソーシングをおすすめします。
直接顔を合わさず仕事内での人間関係を気にせず働ける
仕事内での人間関係を気にせず働けるのも、クラウドソーシングのメリットです。
クラウドソーシングは基本的にオンラインでの取引になるので、クライアントと直接顔を合わせる必要がないからです。
「コミュニケーションが苦手」という人でも、クラウドソーシングならストレスが少ない状態で働きやすいのではないでしょうか。
ただし「仕事条件のすり合わせ」「質問や相談」「フィードバック」など、クライアントとのメッセージのやりとりは必要となります。
自分のペースで働きやすい環境が用意されている
クラウドソーシングでは、自分のペースで働きやすい環境が用意されています。
以下のような特徴があるからです。
- 働く時間を自分で決められる
- リモートワークが主なので、働く場所も自由
- 仕事量を自分で調節できる
クラウドソーシングで依頼される案件は、パソコン(またはスマホ)とインターネット環境があればできるものがほとんどなので、家でも外でも仕事できます。
「納期さえ守ればいつ作業してもいい」という仕事も多いため、育児・介護中や本業がある人でも取り組みやすい点もひとつのメリットといえるでしょう。
また単発・短期の案件も多いため、案件の選び方を工夫すれば「集中的に働く時期」「休む時期」も自分で調節可能。
さまざまなクライアントとの取引や幅広い仕事を行うことでスキルアップにつながる
クラウドソーシングを利用することで、スキルアップにつながる可能性もあります。
さまざまなクライアントと取引をしたり幅広い仕事を請け負う中で、他の仕事でも役立つ知識や経験を得られます。
例えばプログラマーやエンジニアであれば、「興味があるけど本業ではなかなか挑戦する機会がない開発案件」に挑戦可能です。
「学んだものの、本業では使う機会がないプログラミング言語」のスキルを発揮する機会に恵まれるかもしれません。
クライアントやプロジェクトごとに仕事の進め方が違うので、「こんな進め方・考え方もあるんだな」と視野が広がることも期待できます。
また座学(学習)ではなく実践(仕事)を通じてスキルアップも図れるので、身につくものも大きいのではないでしょうか。
クラウドソーシングを利用する際のリスクや注意点を解説
クラウドソーシングにはメリットだけではなく、デメリットや注意点もあるので事前に知っておきましょう。
順番に解説するので参考にしてみてください。
スキルや経験が未熟だと十分な収入を得るまでに時間がかかりやすい
特別なスキルや経験を持っていない状態だと、クラウドソーシングでまとまった収益を得るためには時間がかかりやすいです。
クラウドソーシングには以下のような特徴があるからです。
- 簡単な案件は単価が安く、稼ぐには数が必要
- 好条件の案件は競争率が高く、初心者はなかなか採用されない
- 継続的に受注するには、実績とスキルが必要となる
未経験者・初心者向けの簡単な案件は単価が安いため、すぐにまとまった収入を得るのは難しいです。
また大手クラウドソーシングの場合、ライバルとなるワーカーも多くて、初心者が案件に応募してもなかなか採用されないケースも多いです。
登録したものの思うように稼げず、すぐに挫折してしまう人もいます。
仕事に対してのモチベーション管理が大変
クラウドソーシングでの仕事は、モチベーション管理が大変だともいわれます。
自宅・喫茶店・レンタルオフィスなど場所は違ったとしても、基本的には独りで作業することになるためです。
誰かに見張られているわけではないため、つい気が緩んでなかなか仕事が進まないこともあるでしょう。
仕事について気軽に相談できる相手もいない孤独感に耐えられず、挫折してしまう人もいます。
自己管理がきちんとできる人でないと、クラウドソーシングの仕事を続けていくのは難しいかもしれません。
なお近年では「クラウドソーシングで働いている人向けのコミュニティ」もあります。
クライアントとのトラブルに巻き込まれる可能性がある
クラウドソーシングでは、クライアントとのトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
悪質なクライアントの仕事募集に応募してしまったり、お互いの意思疎通が上手くいなかいことからトラブルに発展する場合もあります。
クラウドソーシングの運営事務局も監視体制を整えているのですが、残念ながらトラブルはなくなっていません。
具体的には以下のようなトラブルをよく見聞きします。
- 極端な低単価で仕事させられた
- 納品後にクライアントと連絡がとれなくなった
- 仕事に応募したら、案件とは関係ないネットワークビジネスなどに勧誘された
クラウドソーシング上でトラブルに巻き込まれると、基本的には自分で対処しなくてはなりません。
ワーカーができる自衛策としては以下のようなことがあります。
- 低評価クライアントの案件には応募しない
- あやふやな仕事内容の案件には応募しない
- 極端に単価が低い案件には応募しない
- 契約時に個人情報が求められる案件は避ける
- 契約時にクライアントから提示された条件をよく確認する
クラウドソーシングのシステム利用料が発生する
ほとんどのクラウドソーシングでは、システム利用料が発生します。
システム利用料があると手取りが減ってしまうので、ワーカーにとっては大きなデメリットです。
クラウドソーシングのサービスを維持するために必要な経費ではあるのですが、「できれば払いたくない」というのがワーカーの本音でしょう。
解決策としては「自身のブログやSNSで集客して直接取引する」「システム利用料のない・安いクラウドソーシングを使う」といった方法があります。
ただしブログやSNSでの集客はかなり難しいうえ、直接取引になると何かのトラブルに発展してしまったとしても、すべて自分で対応する必要があります。
また、取引先との契約書類のチェックや書き方、請求書の準備など、仕事以外の事務作業も増えることも覚えておきましょう。
申告が必要な収入を得た場合は税金の手続きが必要になる
クラウドソーシングで収入を得た場合、税金の手続きが必要となります。
クラウドソーシングで得た収入は、自治体に住民税の申告をしなくてはいけないからです。
よく「副業収入が20万円を超えたら確定申告が必要」と言われますが、住民税の申告は20万円以下でも必要になります。
副業収入が20万円を超えて確定申告した場合は住民税の手続きも同時にできるので、別途住民税の手続きをする必要はありません。
クラウドソーシングでの収入アップに向けて押さえておきたいポイント
クラウドソーシング初心者や未経験者の場合、満足のいく収入を得られるまでに時間がかかるケースも少なくありません。
少しでも早くまとまった収入を得られるようになるために押さえておきたいポイントは以下の3つです。
順番に詳しく解説するので参考にしてみてください。
登録する自己プロフィール文を丁寧に作成する
クラウドソーシングへ登録する際、自己プロフィール文は丁寧に作成しましょう。
自分のプロフィール内容を充実させることで、「採用率」や「クライアントから声をかけてもらえる可能性」を上げられるからですね。
クライアントがワーカーのスキル・経験を確かめる方法は、プロフィール・ポートフォリオや応募文のみです。
そのため、あなたのプロフィールの情報量が少ないと、クライアントにあなたの「スキル」や「熱意」が伝わりません。
プロフィールには以下の内容をわかりやすく記載してください。
- 過去の仕事実績・ポートフォリオ
- 獲得したい仕事に関する「職歴」「学歴」「趣味」
- 得意分野
- 対応できる仕事の内容・範囲
日本語でしっかりコミュニケーションがとれることをアピールするため、誤字脱字がないよう注意しましょう。
また応募文には以下の内容をしっかり記載してください。
- クライアントの求めるクオリティで納品できること
- 上記の根拠となる職歴・実績や得意分野
まずは実績をつくることからはじめる
職務経験が豊富で、ポートフォリオなどで実績をアピールできる方は、クラウドソーシング登録後すぐに高単価の仕事を受注できる可能性があります。
しかし専門スキルのない初心者がクラウドソーシングで稼げるようになるためには、まず実績づくりすることからはじめていきましょう。
「実績のないワーカーには仕事を頼みにくい」「実績がある人とない人だったら、ある人に頼みたい」と感じるクライアントもいるためですね。
まずは「簡単な作業」から受注し、クラウドソーシング上の「実績数」と「評価」を積み重ねていきましょう。
実績数と良い評価が増えると、クライアントに安心感を与えられるため、あなたへ仕事を依頼しやすくなります。
また簡単な作業をいくつかやってみると、クラウドソーシングでの取引の流れにも慣れてくるでしょう。
ただ「簡単な仕事で実績を積む」といっても、「極端に単価の安い案件」「あまりにも労力・時間と報酬が見合わない案件」は避けましょう。
クラウドソーシングによっては案件ごとに「優良な単価か」「適正な単価か」がマークで表示されています。
引き受けた仕事に対して誠実に仕事する
引き受けた仕事に対しては、誠実に仕事をすることも大切です。
クライアントに「きっちり仕事をしてくれるワーカーさんだな」「仕事ができるワーカーさんだな」と思ってもらえれば、リピート依頼や新しい仕事の紹介につながるからですね。
リピート依頼や仕事の紹介が増えれば、収入が安定します。
具体的には以下のことを意識しましょう。
- 納期は必ず守る(できれば前倒しで納品する)
- クライアントとこまめにコミュニケーションをとる
- スキルアップの努力をする
スキルアップを欠かさず、スムーズな納品を心掛けましょう。
また仕事中に疑問点が出てきたら、怖がらずにクライアントに確認する姿勢が大切です。
自己判断で進めてしまうと、判断が間違っていて修正に多くの時間・手間がかかってしまうこともあるからですね。
クラウドソーシングを利用する際のよくある質問と回答Q&A
クラウドソーシングの利用を考えていても、よくわからなくて一歩を踏み出せないというという人もいるのではないでしょうか。
この章では、クラウドソーシング利用の際によくある質問を紹介します。
利用するのが初めての人や、利用するか迷っている人はぜひ参考にしてください。
A.総合型のクラウドソーシングサービスの多くに「プロジェクト形式」「タスク形式」「コンペ形式」の仕事依頼形式があり、それぞれ次のような特徴があります。
【プロジェクト形式】
- クライアントが応募者の中から採用者を決定する
- クラウドソーシングサービス上で契約を締結する
- クライアントとワーカーがサービス上で仕事内容について打ち合わせができる
- 納品後に修正依頼がある場合もある
- クライアントはワーカーに直接依頼も可能
★仕事の例★
・記事ライティング ・ウェブ制作 ・システム開発 など
- 不特定多数のワーカーが作業可能
- サービス内の作業フォーム内での入力で完結する
- 契約などクライアントとのやり取りは基本的にない
★仕事の例★
・アンケート ・レビュー ・口コミ など
- クライアントが不特定多数のワーカーが提案した作品の中から気に入ったものを選ぶ
- 提案しても採用されなければ報酬はもらえない
★仕事の例★
・ロゴ作成 ・キャラクター作成 ・ネーミング作成など
利用するクラウドソーシングサイト内にそれぞれの特徴や流れなどが掲載されているので、仕事を応募する前に確認するようにしてください。
A. クライアントが検収・承認した時点で報酬が確定します。
報酬確定後は、利用しているクラウドソーシングサービスの「締め日・支払日」に沿って出金が可能になります。
例えばクラウドワークスやランサーズの場合は、「15日締め・月末振込」「月末締め・翌月15日振込」2通りの手続きが可能です。
ただし、クラウドソーシングサイト内での報酬額が「1,000円以上でなければ出金ができない」などの条件がある場合もあります。
A. 出金期限内であれば大丈夫です。
例えば下記のクラウドソーシングでは、出金できる期限が設けられています。
- クラウドワークス:報酬支払確定日から180日後まで
- ランサーズ:報酬獲得から180日間を超えるまで
- クラウディア:マイページへのアクセスが90日間以上ない、且つ、金額移動が180日間以上ないときまで
期限を過ぎると自動的に口座に払い出されるサービスもありますが、出金できなくなるサービスもあるので注意してください。
A. クライアントから発行してもらえます。
ランサーズ・クラウドワークスといったクラウドソーシングサービスは、仕事を直接依頼している当事者ではないため、源泉徴収は行っていません。
しかしクライアントから源泉徴収票(支払調書)を発行してもらうことは可能です。
源泉徴収を行う場合はクライアントに依頼するか、源泉徴収を行う設定の契約を受けるようにしてください。
A.ほとんどのクラウドソーシングで利用できます。
1つのアカウントで、ワーカーとクライアント両方の立場で利用できます。
「ワーカー用のプロフィール」「クライアント用のプロフィール」が必要となるので、それぞれ作成するようにしてください。
また利用するクラウドソーシングによっては、「ワーカーは実名登録」といった条件があるので確認するようにしましょう。
A. クライアントとワーカー双方の合意があればできます。
契約のキャンセルは、サイト内で簡単にできる場合が多いです。
契約を途中で終了すると契約自体がなかったことになるため、仮払いされている場合は、全額クライアントへ返金されます。
A. クラウドソーシングサービスに連絡しましょう。
クライアントと連絡が取れなくなってしまった場合は、クラウドソーシングサービスの事務局から連絡してもらえるように申請しましょう。
事務局に連絡してもクライアントからの連絡がない場合もありますが、納品後に連絡が取れなくなった場合は「支払いの確定」、仕事途中だった場合は「依頼キャンセル」となります。
ただし、クラウドソーシング上でトラブルが起きた場合、運営側が積極的に動いてくれることはほとんどなく、自分で対処するのが基本となります。
クラウドワークスでは「みんなのお仕事相談所」内で、さまざまな相談が掲載されているので、ぜひ参考にしてください。
【総括】株式会社GVのWebディレクター最上天晴氏からのアドバイス
ここまで「おすすめのクラウドソーシング」や様々なお役立ち情報について解説してきました。
総括として当記事の監修者、株式会社GVのWebディレクター最上天晴氏からアドバイスをいただいたので紹介します。
クラウドソーシングを始めるなら、「総合型」と「特化型」のサービスから2~3サイトずつ複数登録してみるのをおすすめします。
お試し的に利用しながら、各サービスの「受注への結びつきやすさ」や「サイトの使いやすさ」を見極められます。
ただし、登録するサイトを増やしすぎると管理が大変なので、しばらく使ってみて気に入ったクラウドソーシングが見つかったら、メインで利用するサイトを絞りましょう。
■監修者プロフィール
早稲田大学卒業後、大手出版社で雑誌・書籍の編集に20年間に渡り従事。
クレジットカード、不動産投資、ネットビジネス、スポーツ、ファッション、飲食店紹介など、在職中に手がけたジャンルは多岐に渡る。
2012年に株式会社GVのメディアディレクターに就任。
電子マネー、クレジットカード、カードローンなどが高度に複雑化しているにもかかわらず、一般ユーザーに分かりやすい情報を提供するWEBメディアがないことを危惧。
ユーザーファーストなお金のWEBメデイアとして「まねーぶ」を2018年に立ち上げる。
現在はまねーぶのディレクションだけでなく、インスタグラム、Youtubeなどで情報を発信している。
最上氏のアドバイスはいかがでしたでしょうか。
記事内で紹介しているクラウドソーシングの公式サイトを「総合型」と「特化型」に分けて掲載しておきます。気になるサービスがあればチェックしてみてください。
総合型 | 特化型 |
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